2026年3月25日、AWSは「Agent Plugins for AWS」をOSSとして公開した。Claude CodeとCursorという2大AIコーディングエージェントに対応しており、インストールするだけでAWSのアーキテクチャ設計・コスト見積もり・IaCデプロイといった能力をエージェントに持たせられる。
GitHubリポジトリ(awslabs/agent-plugins)は公開直後から注目を集め、スター数は343に達した。Apache-2.0ライセンスで、Python実装のプラグイン群として配布されている。
これまでClaude Codeは「コードを書く」ツールだった。このプラグイン群が加わることで「AWSアーキテクチャごと考えてデプロイする」ツールに変わった。
Agent Plugins for AWSには現在6つのプラグインが含まれている。
| プラグイン名 | 担当領域 |
|---|---|
| amazon-location-service | 地図・ジオコーディング・ルーティング・場所検索 |
| aws-amplify | フルスタックアプリ(auth, data, storage, functions) |
| aws-serverless | Lambda・API Gateway・EventBridge・Step Functions |
| databases-on-aws | DB設計ガイダンス(Aurora DSQLを含む) |
| deploy-on-aws | アーキテクチャ推奨・コスト見積もり・IaCデプロイ |
| migration-to-aws | GCPからAWSへのマイグレーション |
中核となるのは deploy-on-aws だ。「このユーザー数規模のWebアプリに最適なAWSアーキテクチャは?」と聞くと、エージェントが構成を提案し、コスト見積もりを出し、CloudFormationまたはCDKのコードを生成してそのままデプロイする、というフローを一貫して処理する。
各プラグインは4つのレイヤーで構成されている。
Agent Skills — ベストプラクティスとワークフローの定義。エージェントが「AWSでサーバーレスAPIを作るときの標準手順」を知っている状態になる。
MCP Servers — AWSドキュメントやリアルタイム価格情報への参照窓口。Model Context Protocol(LLMがツールを呼び出すための標準仕様)を使い、エージェントが最新情報を引ける。
Hooks — ワークフロートリガーとガードレール。「本番環境へのデプロイ前に承認を求める」といったセーフティネットを差し込める。
References — ドキュメントと設定デフォルト。プロジェクト固有の設定をエージェントに覚えさせる仕組み。
この設計により、プラグインはエージェントに「知識」と「ツール」と「行動規範」をまとめて渡す。
Claude Codeへのインストール手順は以下の通り。
# マーケットプレイスからプラグインを追加
/plugin marketplace add awslabs/agent-plugins
# 使いたいプラグインをインストール
/plugin install deploy-on-aws@agent-plugins-for-aws
Cursorの場合はマーケットプレイスのUIから検索してインストールできる。複数プラグインを組み合わせる場合も、同じコマンドを繰り返すだけで済む。
たとえばサーバーレスAPIを作りながらDB設計も含めたいなら aws-serverless と databases-on-aws を両方インストールする。プラグイン間の連携は自動的に処理される。
Claude Code Auto Modeの登場以降、Claude Codeは単純なコード補完を超えて「タスクを自律実行するエージェント」として使われるシーンが増えている。Agent Plugins for AWSはその流れに乗った動きだ。
エージェントが「コードを書く」だけでなく「インフラを設計してデプロイする」ところまで担えるようになると、開発者の役割は実装の詳細よりも要件定義とレビューに移っていく。OpenHandsのようなフル自律型エージェントとの組み合わせも、今後の注目ポイントになる。
Everything Claude Codeでまとめたとおり、Claude Codeのエコシステムは急速に広がっており、公式プラグイン機構がそのハブになりつつある。
まずは deploy-on-aws 1本から試すのが実践的だ。既存のAWSプロジェクトに対して「このアーキテクチャのコストを見積もって、IaCで書き直して」と投げてみると、プラグインの実力が分かる。
Cursor派なら同じプラグインがマーケットプレイスから入れられる。Claude Code, Cursorどちらを使っているかに関わらず、AWS開発の進め方が変わる選択肢が増えた。
MCP、IaC、エージェントの3つが組み合わさったこのアーキテクチャは、次世代のクラウド開発ツールの標準形になる可能性が高い。