概要
sec-edgar-mcpは、米国証券取引委員会(SEC)のEDGARデータベースにアクセスするためのModel Context Protocol(MCP)サーバー。Claude DesktopなどMCP対応LLMから自然言語で企業の10-K、8-K、S-1などの提出書類を検索・取得できる。従来はEDGARの公式サイトで手動検索し、CIK(企業識別番号)を調べてからダウンロードする必要があったが、このツールは企業名を伝えるだけで書類の全文を返す。
主な機能
- 企業情報検索: 企業名またはティッカーシンボルからCIK・住所・事業内容を取得
- 提出書類一覧取得: 指定企業の10-K、10-Q、8-K、S-1など提出書類の種類・日付・アクセッションナンバーをリスト表示
- 書類全文取得: アクセッションナンバーを指定して提出書類の本文をテキスト形式で直接取得
- 日付範囲フィルタ: 特定期間内の提出書類だけを絞り込み検索
- 自然言語インターフェース: Claude上で「Appleの最新10-Kを取得して」と指示するだけで処理が完了
- リアルタイムアクセス: SECの公式データベースから最新情報を直接取得
- MCP標準準拠: stdio通信を使い、他のMCPツールと併用可能
技術スタック
- 言語: TypeScript
- ランタイム: Node.js
- 通信プロトコル: Model Context Protocol(stdio経由)
- データソース: SEC EDGAR公式API
- 依存パッケージ: @modelcontextprotocol/sdk、axios(HTTP通信)、zod(スキーマ検証)
- 対応クライアント: Claude Desktop、MCP互換LLM環境
導入方法
前提条件
Node.js 18以上をインストール済みであること。
インストール
git clone https://github.com/stefanoamorelli/sec-edgar-mcp.git
cd sec-edgar-mcp
npm install
npm run build
Claude Desktopへの設定
~/Library/Application Support/Claude/claude_desktop_config.json(macOS)または%APPDATA%/Claude/claude_desktop_config.json(Windows)を編集:
{
"mcpServers": {
"sec-edgar": {
"command": "node",
"args": ["/絶対パス/sec-edgar-mcp/build/index.js"]
}
}
}
Claude Desktopを再起動後、「Appleの最新10-Kを取得して」と入力すれば動作する。
競合比較
| 項目 | sec-edgar-mcp | sec-api.io | EDGAR公式サイト |
|---|---|---|---|
| MCP対応 | ○ | × | × |
| 自然言語検索 | ○ | △(API経由) | × |
| 料金 | 無料 | 有料プラン必須 | 無料 |
| リアルタイム性 | ○ | ○ | ○ |
| プログラマブル | ○ | ○ | × |
sec-api.ioは専用APIを提供するが月額課金が必要で、LLMとの統合には別途ラッパーを書く手間がかかる。EDGAR公式サイトは無料だがブラウザ操作が必須で、大量の書類を分析する際はスクレイピングコードが必要になる。sec-edgar-mcpはMCP標準に準拠しているため、Claudeに「過去3年のAppleとMicrosoftの10-Kを比較して」と指示するだけで自動的に複数書類を取得・比較できる点が最大の差別化要素。
活用シーン
財務分析の自動化: 投資判断のために複数企業の10-Kを比較する際、Claudeに「Tesla、Ford、GMの最新10-Kから研究開発費を抽出して表にまとめて」と指示すれば、書類取得・解析・要約が一連の対話で完結する。従来は各社サイトから手動ダウンロード→テキスト抽出→Excelへ転記という工程が必要だった。
規制対応チェック: コンプライアンス部門が特定期間の8-K(重要事象報告書)を監視する場合、「2024年1月以降のテック企業8-Kで役員変更を含むものを列挙」とClaude経由で依頼すれば、該当書類のリストと要約が返ってくる。手動検索では見落としが発生しやすい作業を自動化できる。
スタートアップ調査: S-1(新規株式公開届出書)から事業リスクやビジネスモデルを調べる際、「Snowflakeの最新S-1からリスクファクターを箇条書きにして」と指示すれば、数百ページの書類から該当箇所だけを抽出。デューデリジェンス作業の初期段階を大幅に短縮する。
こんな人におすすめ
- 個人投資家: 企業分析のために毎回EDGARサイトを手動検索する手間を省きたい人。Claudeと対話するだけで財務データを取得できる
- 財務アナリスト: 複数企業の提出書類を横断比較するレポート作成が多く、データ取得の自動化でリサーチ時間を削減したい人
- コンプライアンス担当: 規制当局への提出書類を定期的にチェックする業務があり、特定の文言や項目を含む書類を効率的に抽出したい人
- LLMアプリ開発者: 財務データを扱うAIエージェントやチャットボットを構築中で、MCPを使った外部データソース統合の実例を探している人
- 法務関係者: M&A案件などで企業の開示情報を迅速に調査する必要があり、ブラウザ操作なしで書類全文を取得したい人 }