Claude Codeに「チャートを分析して」と言うだけ
TradingView MCPは、Claude CodeからTradingView Desktopアプリを直接操作できるMCPサーバーだ。78個のツールを搭載し、チャート分析、Pine Script開発、マルチペインレイアウト、アラート管理、リプレイ練習までカバーする。
公開5日で403スター。金融×AI×MCPの組み合わせとしては珍しい本格的な実装。
# インストール
git clone https://github.com/tradesdontlie/tradingview-mcp.git
cd tradingview-mcp
npm install
# TradingViewをデバッグモードで起動
./scripts/launch_tv_debug_mac.sh # macOS
# scripts\launch_tv_debug.bat # Windows
# Claude Codeに「チャートを分析して」と言うだけ
仕組み — Chrome DevTools Protocolでローカル接続
外部APIやTradingViewのサーバーには一切接続しない。TradingView Desktop(Electron)のデバッグポートに直接つなぐだけ。
graph LR
A["Claude Code"] -->|MCP(stdio)| B["TradingView<br/>MCP Server"]
B -->|CDP(port 9222)| C["TradingView Desktop<br/>(Electron)"]
style A fill:#e3f2fd
style B fill:#fff3e0
style C fill:#e8f5e9
Chrome DevTools Protocol(CDP)はChromium/Electronアプリの標準デバッグインターフェース。VS Code、Slack、Discordと同じ仕組みだ。TradingViewを --remote-debugging-port=9222 で起動するだけで有効になる。
データは全てローカルで処理される。TradingViewのサーバーへの通信、ファイル改変、ネットワーク傍受は一切行わない。
78ツールの全体像
78個のツールは7カテゴリに分類される。
| カテゴリ | ツール数 | できること |
|---|---|---|
| チャート読み取り | 4 | シンボル・時間軸・インジケーター値・OHLCV取得 |
| Pine Scriptデータ | 4 | ライン・ラベル・テーブル・ボックスの読み取り |
| チャート操作 | 10+ | シンボル変更、時間軸切替、スクロール、インジケーター管理 |
| Pine Script開発 | 8 | コード注入、コンパイル、エラー確認、保存 |
| マルチペイン | 4 | レイアウト変更(2x2等)、ペイン別シンボル設定 |
| リプレイ | 6 | 過去データで練習トレード、P&L確認 |
| 描画・アラート | 8 | トレンドライン、水平線、テキスト、価格アラート |
「チャートを分析して」で何が起きるか
Claude Codeに自然言語で指示するだけで、適切なツールが自動選択される。
graph TD
A["ユーザー: 「今のチャートを分析して」"] --> B["chart_get_state<br/>シンボル・時間軸を取得"]
B --> C["data_get_study_values<br/>RSI・MACD・BB等の値を取得"]
C --> D["quote_get<br/>最新価格・出来高を取得"]
D --> E["capture_screenshot<br/>チャート画像をキャプチャ"]
E --> F["Claude Codeが<br/>総合分析レポートを生成"]
style A fill:#e3f2fd
style F fill:#e8f5e9
典型的なワークフローで消費するコンテキストは5〜10KB。80KBかかる全データ取得に比べて大幅に効率化されている。
| ユーザーの指示 | 実行されるツール |
|---|---|
| 「今のチャートを分析して」 | chart_get_state → data_get_study_values → quote_get |
| 「レベルを見せて」 | data_get_pine_lines → data_get_pine_labels |
| 「AAPL日足に切り替えて」 | chart_set_symbol → chart_set_timeframe |
| 「Pine Scriptでボリンジャーバンドを作って」 | pine_set_source → pine_smart_compile → pine_get_errors |
| 「4画面でES, NQ, YM, RTYを表示して」 | pane_set_layout → pane_set_symbol ×4 |
| 「3/1からリプレイして練習」 | replay_start → replay_step → replay_trade |
導入手順 — 3ステップ
Step 1: インストール
git clone https://github.com/tradesdontlie/tradingview-mcp.git
cd tradingview-mcp
npm install
Step 2: TradingViewをデバッグモードで起動
# macOS
./scripts/launch_tv_debug_mac.sh
# Windows
scripts\launch_tv_debug.bat
# Linux
./scripts/launch_tv_debug_linux.sh
# 手動(どのOSでも)
/path/to/TradingView --remote-debugging-port=9222
Step 3: Claude Code MCP設定
// ~/.claude/.mcp.json に追加
{
"mcpServers": {
"tradingview": {
"command": "node",
"args": ["/path/to/tradingview-mcp/src/server.js"]
}
}
}
接続確認:
# Claude Codeで聞くだけ
> tv_health_check を実行して
# またはCLIで確認
node src/cli/index.js status
Pine Script開発が劇的に変わる
Pine Scriptの開発は、これまでTradingView上のエディタで手動コーディング → コンパイル → エラー確認 → 修正の繰り返しだった。
TradingView MCPでは、Claude Codeに「RSIが30以下で買い、70以上で売りのストラテジーを書いて」と言うだけで:
# Pine Script開発ワークフロー(全てClaude Codeが自動実行)
# Step 1: コード生成・注入
pine_set_source → コードをTradingViewに注入
# Step 2: コンパイル
pine_smart_compile → サーバーサイドでコンパイル
# Step 3: エラーチェック
pine_get_errors → エラーがあればClaude Codeが自動修正
# Step 4: ログ確認
pine_get_console → 実行時ログを確認
# Step 5: 保存
pine_save → TradingViewに保存
エラーが出たらClaude Codeが自動で修正して再コンパイル。人間はやりたいことを自然言語で伝えるだけ。
CLI — MCPなしでも使える
全78ツールはCLIからも実行可能。スクリプトやcronジョブに組み込める。
# CLIインストール(オプション)
npm link
# 使用例
tv status # 接続確認
tv quote # 現在価格
tv symbol AAPL # シンボル変更
tv ohlcv --summary # 価格サマリー
tv screenshot -r chart # チャートスクリーンショット
tv pine compile # Pine Scriptコンパイル
tv pane layout 2x2 # 4画面グリッド
tv stream quote | jq '.close' # 価格リアルタイム監視
ストリーミング — リアルタイム監視
ローカルのTradingViewからJSONL形式でデータをストリーミングできる。
# 価格ティック監視
tv stream quote
# バー更新監視
tv stream bars
# インジケーター値の変化を監視
tv stream values
# 特定インジケーターのライン監視
tv stream lines --filter "NY Levels"
# 全ペイン一括監視(マルチシンボル)
tv stream all
Apache Airflowのようなデータパイプラインツールと組み合わせれば、TradingViewのデータを自動分析パイプラインに流すことも可能。
類似ツールとの比較
| ツール | 対象 | 接続方法 | ツール数 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| TradingView MCP | TradingView Desktop | CDP(ローカル) | 78 | Pine Script開発、リプレイ、マルチペイン |
| Unity MCP | Unity Editor | ローカル | 20+ | ゲーム開発向け |
| Google Analytics MCP | GA4 | API | 10+ | アクセス解析 |
| TradingView公式API | TradingView | REST API | 限定的 | ウィジェット埋め込み中心 |
TradingView MCPの差別化は78ツールの網羅性とローカル完結のセキュリティ。外部サーバーにデータを送らないため、トレーディング戦略が漏洩するリスクがない。
注意事項
- TradingViewの有料サブスクリプションが必要(ペイウォール回避はしない)
- TradingViewの内部Electron APIに依存しており、アップデートで動作しなくなる可能性がある
- プログラマティックなデータ取得はTradingViewの利用規約に抵触する可能性がある。利用は自己責任
- 実際の注文執行は不可(チャート操作と分析のみ)
- MCPサーバーの基本的な作り方を理解していると導入がスムーズ
参照ソース
- tradesdontlie/tradingview-mcp — GitHub(403スター)
- MCP(Model Context Protocol)公式ドキュメント
- Chrome DevTools Protocol
この記事はAI業界の最新動向を速報でお届けする「AI Heartland ニュース」です。