Claude Codeは、体感で数日に一度は更新が入る。コマンドは静かに追加され、いつの間にか改名され、たまに丸ごと消える。/vim を打ったら「削除済み」と返ってきて戸惑った人もいるだろう。公式ブログや個人の解説記事は断片的で、「結局いま何が使えるのか」を一枚で見渡せる場所がない。この記事は、公式ドキュメント(code.claude.com)とローカル実機(v2.1.198)の出力を突き合わせ、Claude Codeのコマンド体系を6つの層に整理し、コマンド1つずつを個別に引ける完全リファレンスにしたものだ。推測は書かない。すべて一次ソースに当たって確認した事実だけを並べる。目次から必要なコマンドへ直接飛べる構造にしてあるので、頭から読まず「辞書」として使ってもいい。

この記事のポイント(30秒で分かるClaude Codeのコマンド体系)

6つの層 CLI/スラッシュ/Skills/Plugins/MCP/Hooks——役割が違う6系統に分かれる
CLI ターミナルで claude を叩く層。claude mcp claude plugin claude agents などのサブコマンドを持つ
スラッシュ セッション内の司令塔。公式リファレンス掲載で約100個/model /context /plan /code-review …)
統合 「カスタムコマンドはSkillsに統合された」——/deploy.claude/commands/deploy.md でも .claude/skills/deploy/SKILL.md でも作れる
廃止に注意 /vim(v2.1.92)・/pr-comments(v2.1.91)は削除済み。claude config もCLIサブコマンドから消えた
最新の要点 サブエージェントは既定でバックグラウンド実行(v2.1.198)、/rewind でクリア前に巻き戻し(v2.1.191)

まずは動かすところから。Claude Codeのターミナルセッション(公式READMEのデモ映像より)。この記事は、こうして日々叩くコマンドを6層で辞書化したものだ。出典:github.com/anthropics/claude-code

本記事の検証環境:ローカル実機 Claude Code v2.1.198claude --version)で、claude --helpclaude mcp --helpclaude plugin --help の出力を、公式ドキュメント(code.claude.com)および公式Changelog(最新 v2.1.201)と突き合わせて検証した(2026-07-05)。公式ドメインが docs.claude.com/en/docs/claude-code/… から code.claude.com/docs/en/… へ301リダイレクトすることも確認済み。参照リンクは新ドメインで統一している。

内部リンク:この記事は Claude Code の使い方ピラー記事「Claude Code|2026年版・インストールからCLAUDE.md・Hooks・本番運用までの実装手引き」の一部を、コマンドという切り口で徹底的に掘り下げたクラスタ記事です。

目次——ここから各コマンドへ飛べる

全体像
6層モデルの地図

第1章:CLIコマンド(ターミナル)
claude(起動の基本)claude -p(非対話)claude -c / -r(継続・再開)
claude mcp(MCP管理)claude plugin(プラグイン管理)claude agents(バックグラウンド)
claude auth(認証)claude update / install(更新・導入)claude doctor(診断)
claude setup-token / project / ultrareviewclaude config はどこへ消えたか主要起動フラグ一覧

第2章:スラッシュコマンド(セッション内)
セッションとコンテキストモデル・思考・権限レビュー・検証
拡張・統合情報・運用セットアップ・連携
クラウド・リモート・バックグラウンドその他ユーティリティ廃止・エイリアス
入力欄ショートカット(@ # !)とキーボード操作

第3〜6章:拡張の4層
第3章 Skills(手順書)第4章 Plugins(配布)第5章 MCP(外部接続)第6章 Hooks(自動割り込み)

リファレンス・付録
全コマンド早見表よくある落とし穴TOP10環境変数リファレンス2026年の差分(v2.1系)まとめ関連記事参照ソース

全体像——Claude Codeのコマンドは6つの層でできている

最初に地図を持っておくと、個々のコマンドが迷子にならない。Claude Codeの操作は、次の6層で構成されている。ターミナルから起動するCLI、起動後のセッションを操るスラッシュコマンド、自然文で呼び出せるSkills、それらを束ねて配布するPlugins、外部ツールをつなぐMCP、ツール実行の前後で発火するHooksだ。

Claude Codeのコマンドは6つの層でできている:①CLI(ターミナルでclaudeを起動)②スラッシュ(セッション内の司令塔・約100個)③Skills(手順書を自然文で呼ぶ)④Plugins(Skills/Agent/Hook/MCPを配布)⑤MCP(外部ツール・データに接続)⑥Hooks(ツール実行の前後で自動割り込み)
この記事の地図。CLIは「どう起動するか」、スラッシュは「起動後に何を命じるか」。Skills/Plugins/MCP/Hooks は「できることを増やす/外とつなぐ/自動で割り込む」拡張だ。
graph TD subgraph T["① CLI(ターミナル)"] A["claude
対話セッションを起動"] A1["claude -p
非対話・パイプ用"] A2["claude mcp / plugin
agents / auth / update"] end subgraph S["② セッション内"] B["スラッシュコマンド
/model /context /plan /code-review …"] C["Skills
/skill-name(自然文でも自動起動)"] end D["③ Plugins
Skills・Agents・Hooks・MCPを1パッケージ化"] E["④ MCP サーバ
外部ツール・リソース・プロンプト"] F["⑤ Hooks
PreToolUse / PostToolUse / Stop …"] G["settings.json
権限・モデル・Hooks・Pluginsを設定"] A --> B A --> C D --> C D --> F D --> E E -->|MCPプロンプト| B F -->|ツール実行に割り込む| B G -.-> A G -.-> F G -.-> D

読み方のコツ:CLIは「どう起動するか」、スラッシュは「起動後に何を命じるか」。SkillsとPluginsは「Claudeにできることを増やす」拡張、MCPは「外部の世界とつなぐ」拡張、Hooksは「Claudeの行動に自動で割り込む」拡張だ。この記事は上から順に、この6層を降りていく。

なお、記事内のバージョン表記は、ローカル実機が v2.1.198、公式Changelog上の最新が v2.1.201。両者を突き合わせているため、一部の機能は「手元のv2.1.198にはまだ無いが、より新しい版で入った」ものを含む。その場合は版数を明記する。


第1章:CLIコマンド——ターミナルから叩く claude とサブコマンド

すべての起点は、ターミナルで打つ claude だ。引数なしなら対話セッションが立ち上がり、-p--print)を付ければワンショットで結果だけ返す。この章では、v2.1.198実機の claude --help で確認したサブコマンドを、1つずつ解説する。

ターミナルのclaudeとサブコマンド:claude(対話起動)/claude -p(非対話・CI)/claude mcp(外部接続)/claude plugin(配布管理)/claude agents(背後実行)/claude doctor(健全性診断)
起点は `claude`。`-p` でワンショット実行、`mcp`/`plugin`/`agents` などのサブコマンドで拡張・保守する。

claude — 対話セッションを起動する

用途:Claude Codeの基本。引数なしで対話セッション(TUI)を開く。プロンプトを引数に渡すと、それを初期指示としてセッションが始まる。
構文claude [options] [prompt]
実行例

claude                              # 対話セッションを開く
claude "READMEを日本語に翻訳して"    # 初期プロンプト付きで開く
claude -w feature-x "認証を実装"     # 専用worktreeを切って作業(後述の --worktree)

落とし穴:初回起動時は「作業ディレクトリを信頼するか」の確認(workspace trust dialog)が出る。信頼できないディレクトリでいきなり --dangerously-skip-permissions を併用しないこと。
関連claude -p(非対話)、claude -c(継続)

claude -p / --print — 非対話でワンショット実行

用途:応答を1回だけ出力して終了する。パイプ・スクリプト・CIに向く。TUIを起動しないので、git diff | claude -p "…" のような使い方ができる。
構文claude -p "<prompt>" [--output-format text|json|stream-json]
実行例

# 差分からコミットメッセージ案をJSONで受け取る
git diff --staged | claude -p "この差分のコミットメッセージ案を3つ。日本語で" --output-format json

# ストリーミングで受け取りつつ予算上限を設ける
claude -p "大きめのリファクタ計画を立てて" --output-format stream-json --max-budget-usd 2

落とし穴-p モードでは、検証に失敗した設定ファイルはエラーを出さず静かに無視される。挙動が変なときは --verbose-d(debug)で確認する。--max-budget-usd--fallback-model--print 時のみ有効。
関連--output-format--json-schema(構造化出力の検証)、claude agents

claude -c / -r — 継続と再開

用途-c--continue)は現ディレクトリの直近会話をそのまま継続。-r--resume)はセッションIDを指定、または引数なしでピッカーを開いて選ぶ。
構文claude -cclaude -r [session-id]
実行例

claude -c                       # さっきの続きから
claude -r                       # ピッカーで過去セッションを選ぶ
claude -r 3f2a… --fork-session  # 再開しつつ新IDで複製(元を汚さない)

落とし穴--fork-session を付けないと同じセッションIDを再利用する。実験的に脇道へそれたいときはforkして本流を汚さないのが安全。
関連/resume/rewind--from-pr(PRに紐づくセッションを再開)

claude mcp — MCPサーバの追加・管理

用途:外部ツール(GitHub・Sentry・DB・ブラウザ等)をつなぐMCPサーバを、CLIから設定・管理する。
主なサブコマンド

add <name> <commandOrUrl> [args...]——サーバを追加
add-json <name> <json>——JSON文字列で追加
add-from-claude-desktop——Claude Desktopの設定を取り込む(Mac/WSL)
list / get <name>——一覧・詳細(未承認は「⏸ Pending approval」表示)
login <name> / logout <name>——OAuth認証(--no-browser でヘッドレス)
remove <name> / reset-project-choices / serve

実行例

# HTTP型サーバを追加
claude mcp add --transport http sentry https://mcp.sentry.dev/mcp
# ヘッダ付きHTTP
claude mcp add --transport http corridor https://app.corridor.dev/api/mcp --header "Authorization: Bearer ..."
# stdio型(環境変数付き)——「--」の後が実際に起動するコマンド
claude mcp add my-server -e API_KEY=xxx -- npx my-mcp-server

落とし穴:stdio型は必ず -- の後にコマンドを書く。-e KEY=VALUE-- より前。プロジェクト共有は .mcp.json第5章)を使う。
関連/mcp第5章 MCP

claude pluginplugins)— プラグイン管理

用途:Skills・エージェント・Hooks・MCPを束ねたプラグインを、マーケットプレイス経由で導入・管理する。
主なサブコマンド

marketplace add|list|remove|update——マーケット管理(add <source> はURL/パス/GitHub repo)
install|i <plugin>plugin@marketplace 指定可)/ uninstall|remove
enable / disable / list / details <name>(同梱物とトークンコスト予測)
init|new <name>——.claude/skills/ に雛形を作成(次回 <name>@skills-dir で自動ロード)
update <plugin>(再起動で反映)/ prune|autoremovevalidate <path>eval [target](graderで採点)/ tag [path]{name}--v{version} gitタグ)

実行例

claude plugin marketplace add anthropics/claude-plugins-official
claude plugin install superpowers@claude-plugins-official
claude plugin validate ./my-plugin     # 配布前チェック

落とし穴update は再起動しないと反映されない。セッション中に反映したいなら /reload-plugins
関連/plugin第4章 Plugins

claude agents — バックグラウンドエージェント管理

用途claude --bg--background)で起動したセッションを一覧・管理する。人間が席を外しても走り続けるワークフローの土台。
構文claude agents [--json] [--cwd <path>] [--model …] [--permission-mode …]
実行例

claude --bg "テストを全部通るまで直して"   # バックグラウンドで起動
claude agents                            # 稼働中セッションを一覧
claude agents --json                     # CI/スクリプト用に機械可読出力

落とし穴--json は稼働中のみ。完了済みも含めるなら --all。バックグラウンドagentは権限プロンプトで止まることがある(--jsonwaitingFor で検知可能)。
関連/background/tasks/stop

claude auth — 認証

用途:Anthropicアカウントへのサインイン管理。
サブコマンドlogin / logout / status
実行例claude auth status(いまの認証状態を確認)/claude auth login(サインイン)。
落とし穴:APIキー運用とサブスクリプション(OAuth)運用は別。長期の非対話トークンが要るなら claude setup-token(要サブスクリプション)。
関連/login/logout--bare(認証をAPIキーに限定する最小モード)

claude update / install — 更新と導入

用途updateupgrade)は更新確認とインストール。install [target] はnative buildの導入で、stable / latest / 特定バージョンを選べる。
実行例claude update(最新へ更新)/claude install latest(最新native buildを導入)/claude install 2.1.198 --force(特定版を強制導入)。
落とし穴:更新が速いので、挙動が変わったら /release-notes で差分を確認。自動更新が不調なら claude doctor
関連/upgrade(プラン変更ページ。バージョン更新とは別物)

claude doctor — インストールの健全性診断

用途:Claude Codeのインストールと自動更新の健全性をチェックする。
実行例claude doctor
落とし穴:doctorは健全性チェックのため、workspace trustダイアログをスキップし .mcp.json のstdioサーバを起動する。信頼できるディレクトリでのみ実行すること。
関連--safe-mode(全カスタマイズ無効で起動)、/doctor

claude setup-token / project / ultrareview

claude setup-token(用途)長期の認証トークンを発行。CI等の非対話運用向け。要Claudeサブスクリプション。
claude project purge [path](用途)そのプロジェクトのClaude Code state(transcripts・tasks・file history・config項目)を丸ごと削除する。ディスク掃除・機密整理に。
claude ultrareview [target](用途)現在ブランチ/PR番号/baseブランチを対象に、クラウドの多エージェントでコードレビューを走らせ、指摘を出力する。--json(生bugs.json)、--timeout <分>(既定30)。

claude ultrareview 1234 --timeout 20   # PR #1234 を最大20分でレビュー
claude project purge .                 # このプロジェクトの状態を全消去

落とし穴ultrareview は課金対象のクラウド実行。ローカルの差分レビューは /code-review で足りることが多い。
関連/ultrareview/code-review

claude config はどこへ消えたか

落とし穴:claude config はCLIから撤去された
かつて存在した claude config get/set/list は、v2.1.198のサブコマンド一覧に現れない(実機で確認)。設定変更は次の3ルートに集約された——①セッション内で /config(v2.1.181から /config thinking=false のような key=value 記法も可)、②~/.claude/settings.json(個人)や .claude/settings.json(プロジェクト)を直接編集、③起動時フラグ --settings <file-or-json>。古いブログの「claude config set で…」という手順はそのままでは通らない。設定キーの一覧は公式のSettingsを参照。

覚えておきたい主要起動フラグ

CLIフラグは非対話運用・チーム運用で効いてくる。v2.1.198の claude --help から、使用頻度の高いものを抜き出す。

フラグ 役割
--model <model> opus/sonnet/fable エイリアス、または claude-fable-5 等のフルID
--fallback-model <list> 過負荷時のフォールバック(--print時)
--permission-mode <mode> acceptEdits/auto/bypassPermissions/default/dontAsk/plan(v2.1.200で defaultManualに改名)
--effort <level> low/medium/high/xhigh/max
-w, --worktree [name] このセッション専用のgit worktreeを作る(--tmux で分割ペイン)
--add-dir <dirs...> 作業ディレクトリ外へのアクセスを追加許可
--allowedTools / --disallowedTools "Bash(git *) Edit" のように許可・拒否ツールを列挙
--tools <list> 組み込みツールを限定(""=全無効/default=全部/"Bash,Edit,Read"
--mcp-config <file> / --strict-mcp-config MCP設定の読み込みと限定
--settings <file-or-json> / --setting-sources <user,project,local> 追加設定の読み込み元
--system-prompt / --append-system-prompt システムプロンプトの差し替え・追記
--agents <json> / --agent <name> カスタムエージェントの定義・指定
--bg, --background バックグラウンドagentとして起動し即return
--bare hooks・LSP・plugin sync・auto-memory・CLAUDE.md自動探索まで省く最小モード
--safe-mode 全カスタマイズ無効で起動(設定破損の切り分け用)
--dangerously-skip-permissions 全権限チェックをbypass(ネット遮断サンドボックス限定推奨)
--json-schema <schema> 構造化出力のスキーマ検証
--max-budget-usd <amount> API課金の上限(--print時)

--bare--safe-mode の違い--bare は「速度のために余計な機能を積まない」最小モード(自動化・CI向け)。--safe-mode は「壊れた設定を切り分ける」トラブルシュート用で、CLAUDE.md・skills・plugins・hooks・MCP・カスタムコマンドまで一時的に無効化する。認証・モデル選択・組み込みツール・権限は通常どおり効く。


第2章:スラッシュコマンド——セッション内の司令塔(約100個)

セッションが立ち上がったら、操作の主役はスラッシュコマンドに移る。/ と打てば全コマンドがフィルタ表示される。コマンドはメッセージの先頭でのみ認識され、後ろに続くテキストは引数になる。公式のコマンドリファレンスには2026-07-05時点で約100個が掲載されている。ここでは役割別に、主要なものを個別に、細かいものは簡潔に解説する。

2-1. セッションとコンテキストを操る

長い作業ほど「文脈の管理」が効く。ここが下手だと、モデルが混乱したりトークンを無駄に食う。

/clear [name](用途)文脈を空にして新しい会話を始める。話題が変わったら真っ先に打つ。
/compact [instructions](用途)これまでの会話を要約して文脈を空ける。長い作業の途中で、文脈を保ちつつ容量を稼ぎたいときに。instructionsで要約の観点を指定できる。
/context [all](用途)いま何が文脈を占めているかを色付きグリッドで可視化する。精度が落ちてきたらまずこれで原因を見る。
/rewind(v2.1.191/用途)会話・コードを過去の地点へ巻き戻す。/clear してしまった後でも、その前へ復帰できるのが強力。選択したメッセージからの要約も可能。
/resume [session](用途)ID・名前で会話を再開、または引数なしでピッカーを開く。
/branch [name](用途)この地点で会話を分岐させ、別方向を試しても現状を失わないようにする。
/fork <directive>(v2.1.161/用途)会話全体を引き継いだフォークサブエージェントを背後で起動し、あなたは手を止めずに進める。
/cd <path>(v2.1.169/用途)セッションを別の作業ディレクトリへ移す。プロンプトキャッシュを壊さないのでトークン効率が良い。
/btw <question>(用途)会話履歴に残さない小さな脇質問。ツールアクセスを持たず、キャッシュを再利用する。
/rename [name](用途)現セッション名を変更し、プロンプトバーに表示する。

文脈があふれると精度が落ちる——長時間セッションでモデルの回答が雑になってきたら、まず /context で使用量を見て、/compact で圧縮する。取り返しがつかなくなったら /rewind で巻き戻せる。「消す前に必ず compact か branch」を癖にすると事故が減る。

2-2. モデル・思考量・権限を切り替える

/model [model](用途)AIモデルを切り替え、新規セッションの既定として保存する。opus/sonnet/fable などのエイリアスやフルIDを渡せる。v2.1.144以降、/model は現セッションのモデルを変え、モデルピッカーで d を押すと既定として保存できる。
/effort [level](用途)思考量(lowmax、または auto)を調整する。難タスクは highxhigh、軽作業は下げてコスト削減。
/fast [on|off](用途)高速モードの切り替え。対応モデルで、レートと速度を上げる。
/permissions(用途)許可(allow)・確認(ask)・拒否(deny)のツール権限ルールを管理する。「毎回同じ確認が出る」ならここで許可ルールを足す。
/config [key=value …](v2.1.181/用途)設定UIを開く。/config thinking=false のようにその場で設定キーを変えることもできる。テーマ・モデル・出力スタイル等をここで調整。
/plan [description](用途)プロンプトから直接プランモードへ入る。大きな変更の前に、まず計画を立ててレビューする流れに向く。
/sandbox(用途)サンドボックスモードのトグル。

関連:起動時に決めるなら --permission-mode / --effort / --model。恒久設定は settings.json

2-3. レビュー・検証・実行(多くは「Skill」)

コード品質まわりは、単なるコマンドではなくバンドルSkill/Workflowとして提供されるものが多い。公式一覧では「Skill.」「Workflow.」と明記されている。

/code-review [low|medium|high](Skill/v2.1.147で改名/用途)変更差分を、正しさ(バグ)と整理観点でレビューする。effortを上げるほど広く(不確実な指摘も含めて)見る。--comment でPRにインラインコメント、--fix で修正を作業ツリーに適用。
/simplify [target](Skill/v2.1.154で復活/用途)変更コードを「整理・簡素化・効率化」の観点だけでレビューし、修正を適用する。バグは探さない。
/security-review(用途)現在ブランチの変更をセキュリティ脆弱性の観点で分析する。
/review [PR](用途)GitHub PRを、/code-review と同じエンジンでレビューする。
/run(Skill/v2.1.145/用途)アプリを実際に起動・操作して、変更が「テストが通る」だけでなく本当に動くかを確認する。
/verify(Skill/v2.1.145/用途)ビルド→起動→操作→観察で、変更が意図どおりかを型やテストに頼らず確かめる。
/run-skill-generator(Skill/v2.1.145/用途)/run/verify に、このプロジェクトのアプリの起動・操作方法を教えるための専用Skillを生成する。
/deep-research <question>(Workflow/用途)Web検索をファンアウトし、出典を突き合わせて引用付きレポートを統合する。
/dataviz [request](Skill/v2.1.198/用途)チャート・グラフ・ダッシュボードの設計ガイド。カラーパレット検証つき。
/batch <instruction>(Skill/用途)コードベース全体の大規模変更を並列でオーケストレーションする。

/code-review と /simplify は別物:v2.1.147で /simplify が /code-review に改名され、v2.1.154で /simplify が cleanup 専用として復活。現在は2つが共存し役割が別。バグ探しは /code-review、整理だけは /simplify
改名(v2.1.147)→復活(v2.1.154)の二段階で役割が分かれた。バグを探すのは `/code-review`、綺麗にするだけなら `/simplify`。出典:Claude Code Changelog を基に作図。

混同注意:/code-review/simplify は別物
歴史がややこしい。v2.1.147で /simplify/code-review改名され、正しさ(バグ)を指摘するツールになった。その後v2.1.154で /simplify別物として復活し、今度は「整理・簡素化・効率化」だけを行うcleanup専用になった。つまり現在は両方が存在し、役割が違う——バグを探すなら /code-review、綺麗にするだけなら /simplify。この二段階の経緯を知らないと「同じでは?」と混乱する。

2-4. 拡張・統合まわり

/mcp(用途)MCPサーバの接続・認証・提供ツールを管理する。サーバのOAuth認証もここから。
/plugin [subcommand](用途)プラグインの管理(マーケット追加・インストール・有効化など)。
/hooks(用途)ツールイベントのHook設定を(読み取り専用で)確認する。
/skills(v2.1.121/用途)利用可能なSkillの一覧を表示する。
/reload-skills(v2.1.152/用途)再起動せずにSkill/コマンドディレクトリを再スキャンし、セッション中に追加・変更したSkillを反映する。
/reload-plugins [--force](用途)再起動せず全プラグインを再読込し、保留中の変更を反映する。
/agents(v2.1.198で挙動変更/用途)サブエージェントの作成・管理を促し、.claude/agents/~/.claude/agents/ の直接編集を案内する。以前のセットアップウィザードは廃され、ディレクトリ直接編集が基本になった。
/ide(用途)IDE連携の管理と状態表示。
/chrome(用途)Claude in Chrome の設定(v2.1.198で正式版)。

関連第3章 Skills第4章 Plugins第5章 MCP第6章 Hooks

2-5. 情報・運用

/help(用途)ヘルプと利用可能コマンドを表示。まず打つ1つ。
/usage(用途)セッションコスト・プラン使用上限・活動統計を表示。/cost/stats はこのエイリアス。v2.1.149以降、何が上限を消費しているかをカテゴリ別(skills/subagents/plugins/MCP)に内訳表示する。
/status(用途)設定のStatusタブを開き、バージョン・モデル・アカウント・接続状況を見る。
/doctor(用途)インストールと設定を診断する。
/release-notes(用途)変更履歴を対話バージョンピッカーで表示。更新で挙動が変わったときの確認に。
/insights(用途)セッション傾向(作業領域・操作パターン・摩擦点)を分析するレポートを生成する。
/recap(用途)現セッションの1行要約をオンデマンドで生成する。
/login / /logout(用途)Anthropicアカウントへのサインイン・サインアウト。
/privacy-settings(用途)プライバシー設定の表示・更新。
/feedback [report](用途)フィードバック・バグ報告・会話共有の送信。

2-6. セットアップ・連携

/init(用途)プロジェクトに CLAUDE.md の雛形を生成する。リポジトリで最初に打つコマンド。
/memory(用途)CLAUDE.md メモリの編集、auto-memoryの有効/無効、auto-memoryエントリの確認。
/install-github-app(用途)リポジトリにClaude GitHub Appを導入。GitHub Actionsワークフローとシークレットの設定も任意で行える。
/install-slack-app(用途)Claude Slackアプリを導入。
/setup-bedrock / /setup-vertex(用途)Amazon Bedrock/Google Cloud Agent Platform の認証・リージョン・モデルを対話ウィザードで設定。
/terminal-setup(用途)Shift+Enter などの端末キーバインドを設定。
/statusline(用途)ステータスラインを設定。
/keybindings(用途)キーボードショートカット設定ファイルを開く。
/web-setup(用途)ローカルの gh CLI認証を使って、GitHubアカウントをClaude Code on the web に接続する。

2-7. クラウド・リモート・バックグラウンド

/background [prompt](用途)現セッションをバックグラウンドagentに切り離し、この端末を解放する。
/tasks(用途)バックグラウンドで動くすべてを表示・管理する。
/stop(用途)現在のバックグラウンドセッションを停止する。
/schedule [description](用途)Anthropic管理のクラウドで実行するルーティン(定期実行)を作成・更新・一覧・実行する。
/ultraplan <prompt>(用途)ultraplanセッションで計画を作り、ブラウザでレビューして、リモート実行または端末へ戻す。
/ultrareview [PR](用途)クラウドサンドボックスで深い多エージェントのコードレビューを走らせる。
/autofix-pr [prompt](用途)Claude Code on the web のセッションを起動し、現ブランチのPRを監視して、CI失敗やレビューコメント時に修正をpushする。
/teleport(用途)Web上のセッションをこの端末に引き込む(ブランチと会話を取得)。
/desktop(用途)現セッションをClaude Code Desktopアプリで継続する。
/remote-control(用途)このセッションをclaude.aiからリモート操作できるようにする。
/remote-env(用途)クラウドエージェントの既定環境を選ぶ。
/mobile(用途)モバイルアプリ導入用のQRコードを表示する。

2-8. その他ユーティリティ

/copy [N](直近のアシスタント応答をクリップボードへコピー)/ /export [filename](会話をプレーンテキストで書き出し)/ /diff(v2.1.198・未コミット変更とターン毎差分の対話ビューア)
/theme(カラーテーマ変更)/ /color(プロンプトの色)/ /tui [default|fullscreen](TUIモード切替)/ /focus(v2.1.198・直近プロンプトと最終応答だけ表示するfocusビュー)/ /scroll-speed(ホイール速度調整)
/goal [condition|clear](ゴール条件の設定/クリア)/ /advisor [model|off](v2.1.98・別モデルに助言を求めるadvisorツール)/ /voice [hold|tap](音声入力)
/sandbox(サンドボックスのトグル)/ /usage-credits(上限到達時も継続するクレジット設定)/ /upgrade(上位プランへの切替ページ)/ /team-onboarding(利用履歴からチームオンボーディングガイド生成)
/heapdump(JSヒープスナップショットとメモリ内訳を書き出し・診断用)/ /powerup(アニメ付き短レッスンで機能を学ぶ)/ /passes(無料1週間を友人に共有)/ /radio(Claude FM lo-fiラジオをブラウザで開く)/ /stickers(ステッカーを注文)/ /exit(CLIを終了)

遊び心コマンドも公式/radio(lo-fiラジオ)、/stickers(ステッカー注文)、/powerup(アニメ付きレッスン)は一見ネタに見えるが、いずれも公式コマンドリファレンスに載っている実在コマンドだ。/powerup は機能学習に地味に役立つ。

2-9. 廃止・エイリアスに注意

コマンド 状態
/vim 削除済み(v2.1.92)。vim風編集は /config のエディタ設定へ
/pr-comments 削除済み(v2.1.91)。PR確認は /review や GitHub連携へ
/cost /usage のエイリアス
/stats /usage のエイリアス
/upgrade プラン変更ページ。バージョン更新の claude update とは別物

2-10. 入力欄ショートカット(@ # !)とキーボード操作

スラッシュコマンド以外にも、プロンプト入力欄には効率化のための特別記号がある。

@ ファイル参照——@src/app.ts のようにパスを補完してファイルを文脈に入れる。MCPリソースも @ で参照できる
# メモリ追記——# で始めると、その内容をCLAUDE.md(メモリ)へ追記する
行頭 ! シェル実行——!ls -la のようにシェルコマンドを直接実行する。Ctrl+B でバックグラウンド実行

キーボード操作の要点(詳細は公式のInteractive mode):

Esc——生成を中断/Esc 2回——1つ前のメッセージへ戻って編集
Ctrl+R——コマンド履歴の逆方向検索(スコープはセッション→プロジェクト→全体で循環)
Shift+Tab——権限モードの循環切替(/terminal-setup 済み端末で Shift+Enter 改行)
Ctrl+T——バックグラウンドのタスク一覧
・画像貼り付け——macOS Cmd+V/Windows・Linux Ctrl+V/WSL Alt+V

vimモードは「消えていない」——スラッシュコマンドの /vim はv2.1.92で削除されたが、vim風の編集操作そのものは残っている。/config(設定UI)のエディタ設定から有効化でき、hjkl 移動・ddciw などの操作が使える。「/vim が無い=vim編集ができない」ではない点に注意。


拡張の4層——Skills・Plugins・MCP・Hooksでコマンドを増やす

ここからは「Claudeにできることを増やす」拡張の4層に降りていく。Skills(手順書)・Plugins(配布)・MCP(外部接続)・Hooks(自動割り込み)——役割はそれぞれ違うが、いずれも素のClaude Codeにコマンドや能力を足すための仕組みだ。判断が要る作業はSkills/Plugins、必ず同じ処理はHooks、外の世界とつなぐのはMCP、と対応づけて読むとよい。

Claudeを拡張する4つの仕組み:Skills(手順書 SKILL.md)・Plugins(まとめて配布)・MCP(外部ツール接続)・Hooks(自動割り込み)。判断が要るならSkills、必ず同じ処理ならHooks
第3〜6章で降りていく拡張の4層。判断が要る作業はSkills/Plugins、必ず同じ処理はHooks、外部接続はMCPと役割が分かれる。

第3章 Skills——「手順書」を自然文で呼ぶ

まずSkillsから。Skillは、SKILL.md(YAML frontmatter+本文)を置くだけで作れる「手順書」で、同じ指示・チェックリスト・多段手順を何度もチャットに貼っている場合や、CLAUDE.mdの一節が「事実」ではなく「手順」に育ってきた場合に切り出す。

公式ドキュメントの最重要ポイント「カスタムコマンドはSkillsに統合された」.claude/commands/deploy.md.claude/skills/deploy/SKILL.md は、どちらも /deploy を作り、同じように動く。既存の .claude/commands/ ファイルはそのまま動き続ける。Skillsが足したのは、①補助ファイルを置けるディレクトリ、②「誰が呼ぶか(あなたか、Claudeか)」を制御するfrontmatter、③関連するときClaudeが自動で読み込む能力だ。

置き場所(3スコープ)
.claude/skills/——プロジェクト共有(チームでコミット)
~/.claude/skills/——個人(全プロジェクトで使える)
・プラグインにバンドル——配布用

SKILL.md の基本形

---
name: deploy
description: 本番へデプロイする手順。ユーザーが「デプロイ」と言ったら使う
allowed-tools: Bash(git *), Bash(npm run deploy)
---
1. テストが通っているか確認する
2. `npm run build` を実行
3. `npm run deploy` を実行し、公開URLを報告する

自動起動のしくみ:frontmatterの description を読んでClaudeが自動で呼ぶかを判断する。だから説明文の書き方がそのままトリガー精度になる。「いつ使うか」を具体的に書くほど、狙ったタイミングで発火する。
手動起動と抑制:確実に呼びたいときは /skill-name。自動起動を止めたいときは disable-model-invocation: true。本文が長くなるときは補助ファイルに分け、SKILL.md自体は簡潔に(目安500行以内)。
多重起動(v2.1.199)/skill-a /skill-b do XYZ のように先頭に並べたSkillを最大6つまで読み込み、後続テキストを各Skillへ引数として渡せる。
引数$ARGUMENTS(全体)、$1 $2(位置引数)、!`command`(動的なシェル出力の埋め込み)、@file(ファイル参照)が使える。
雛形生成claude plugin init <name>.claude/skills/ に雛形を作れる(次回 <name>@skills-dir で自動ロード)。

SkillsはAgent Skillsというオープン標準に準拠しており、他のAIツールとも互換。Claude Codeはそこに、呼び出し制御・サブエージェント実行・動的コンテキスト注入といった拡張を足している。SKILL.mdの書き方・自動起動の設計をさらに深掘りしたい場合は、当サイトのClaude Skills徹底解説も参照してほしい。

関連/skills(一覧)、/reload-skills(再読込)、第4章 Plugins(配布)


第4章 Plugins——Skills・Agents・Hooks・MCPを1パッケージに

Pluginは、Skills・サブエージェント・Hooks・MCPサーバを1つのパッケージにまとめて配布する仕組みだ。plugin.json マニフェストを軸に、skills/agents/hooks/.mcp.json を同梱できる。公式の指針はシンプルで、チームや公開向けに配りたいときにPlugin、個人用途なら素の .claude/ で十分

graph LR P["Plugin
(配布の単位)"] P --> SK["skills/
手順書 SKILL.md"] P --> AG["agents/
サブエージェント定義"] P --> HK["hooks/
ライフサイクル割り込み"] P --> MC[".mcp.json
外部ツール接続"] MP["Marketplace
(GitHub等)"] -->|/plugin marketplace add| P

導入の流れ(マーケットプレイス→インストール):

claude plugin marketplace add anthropics/claude-plugins-official
claude plugin install superpowers@claude-plugins-official
claude plugin details superpowers      # 同梱物とトークンコストを確認

作って配る流れplugin.json を書く → claude plugin validate ./my-plugin で検証 → GitHubへpush → マーケットとして配布。運用系サブコマンドも揃っている——eval(graderで採点)、tag{name}--v{version} のgitタグ作成)、prune(不要な依存の削除)、update(更新・再起動で反映)。

実運用の実例:公式マーケット anthropics/claude-plugins-officialtelegramfrontend-designsuperpowersskill-creatorgithubralph-loop などが広く使われている。サードパーティのマーケット(GitHubリポジトリ)を追加して独自Skill群を配ることもできる。

反映されないときは再読込claude plugin update は再起動で反映される。セッション中に反映したいなら /reload-plugins。プラグイン内Skillのディスク変更は /reload-skills。「更新したのに変わらない」の大半はこの再読込漏れ。

関連claude plugin/plugin第3章 SkillsPlugin marketplaces


第5章 MCP——外部ツール・データとつなぐ

MCP(Model Context Protocol)は、Claudeを外部のツールやデータ(GitHub・Slack・DB・ブラウザなど)につなぐオープン標準だ。接続方式は主にstdio(ローカルのサブプロセス)HTTP/SSE(リモート)。設定スコープは local / project / user の3つ。MCPそのものの仕組み(サーバ・ツール・リソースの関係)を体系的に知りたい場合は、当サイトのMCPの仕組みガイド2026を先に読むと理解が早い。

MCPの外部ツール接続は2方式+承認:stdio(ローカル子プロセス、--の後にコマンド)/HTTP・SSE(リモート、--transport http)/.mcp.jsonは初回Pending approval。設定スコープはlocal/project/user
MCPの接続は stdio(ローカル)と HTTP/SSE(リモート)の2方式。プロジェクトスコープの `.mcp.json` は初回「承認待ち」になる。

.mcp.json(プロジェクト共有)の例

{
  "mcpServers": {
    "playwright": {
      "command": "npx",
      "args": ["-y", "@playwright/mcp@latest"]
    },
    "sentry": {
      "type": "http",
      "url": "https://mcp.sentry.dev/mcp"
    }
  }
}

CLIでの操作claude mcp):add(stdio/HTTP)、login <name>(ヘッドレスは --no-browser)、list/get/removereset-project-choices
セッション内/mcp):サーバの一覧・OAuth認証・提供ツールの中身を確認。
呼び出し方:MCPサーバが提供するプロンプトはスラッシュコマンドとしてリソースは @ メンションで呼び出せる。
代表的なサーバ:Playwright(ブラウザ操作)・GitHub・Sentry・Linear・Slack・PostgreSQL/SQLite など。

MCPの落とし穴:承認待ちと秘密情報
.mcp.json に書いたプロジェクトスコープのサーバは、初回は「⏸ Pending approval(承認待ち)」として表示され、承認するまで接続されない(claude mcp list で確認できる)。信頼できないリポジトリのMCP定義を無警戒に承認しないこと。承認をやり直すなら claude mcp reset-project-choices
② リモートMCPのツール呼び出しには時間上限がある(新しめの版では約5分でタイムアウト。CLAUDE_CODE_MCP_TOOL_IDLE_TIMEOUT で調整)。
③ サンドボックス実行時に秘密情報(.env 等)を読ませたくない場合は、sandbox.credentials 系の設定で遮断できる。

関連claude mcp/mcpMCP公式


第6章 Hooks——ツール実行に自動で割り込む

Hooksは、Skillsと違ってLLMの判断を挟まず必ず実行される決定論的な仕組みだ。ライフサイクルの各イベントで、あなたが指定したコマンド等を発火させる。「編集したら必ずフォーマットする」「危険コマンドは必ず止める」のように、判断のブレを許さない自動化に向く。

Hooksはツール実行の前後で必ず発火:SessionStart(起動時)→PreToolUse(実行前・allow/deny/ask)→PostToolUse(実行後・自動整形など)→Stop/SessionEnd(停止・終了時)。Skillsと違いLLMの判断を挟まず決定論的に走る
Hooksはライフサイクルの各イベントで発火する。`PreToolUse` は `allow`/`deny`/`ask` で実行可否も制御できる。

主なイベントPreToolUsePostToolUseUserPromptSubmitNotificationStopSubagentStopSessionStartSessionEndPreCompact
ハンドラ種別command(シェル)、httpmcp_toolpromptagent
マッチャ:完全一致(BashEdit|Write)や正規表現(^Notebookmcp__.*__search)でツールを絞る
制御:終了コード 0(成功・JSONを解釈)、2(ブロッキングエラー)、その他(非ブロッキング)。PreToolUse はJSON出力の permissionDecision(allow/deny/ask)で許可判断を制御できる
パス変数${CLAUDE_PROJECT_DIR}${CLAUDE_PLUGIN_ROOT} など

settings.json の例(編集後に自動フォーマット)

{
  "hooks": {
    "PostToolUse": [
      {
        "matcher": "Edit|Write",
        "hooks": [
          { "type": "command", "command": "npx prettier --write $CLAUDE_FILE_PATHS" }
        ]
      }
    ]
  }
}

確認:設定済みのHookは /hooks で読み取り専用で見られる。
Skillsとの使い分け:判断が要る(=文脈次第で内容が変わる)作業はSkill、必ず同じことを機械的にやる作業はHook。詳しくは公式のHooksガイド


全コマンド早見表とよくある落とし穴(設定・権限)

章をまたいで一望できる早見表。CLIサブコマンドと主要スラッシュコマンドを横断している(全100超のスラッシュコマンドと公式docリンクは、記事末尾の付属CSVに完全収録)。

コマンド カテゴリ 用途(1行) 状態/時期
claude CLI 起動 対話セッションを開始 active
claude -p CLI 起動 非対話でパイプ・CI実行 active
claude mcp add CLI MCP MCPサーバを追加(stdio/HTTP) active
claude plugin install CLI Plugin プラグインを導入 active
claude agents CLI エージェント バックグラウンドagent管理 active
claude auth login CLI 認証 Anthropicアカウントにサインイン active
claude update CLI 保守 更新確認とインストール active
claude doctor CLI 保守 インストール健全性チェック active
claude ultrareview CLI レビュー クラウド多エージェントレビュー active
claude config CLI 設定 (旧)設定get/set CLIから撤去
/init slash セットアップ CLAUDE.mdを生成 active
/memory slash セットアップ CLAUDE.md・auto-memoryを編集 active
/model slash モデル モデル切替と既定保存 active
/effort slash モデル 思考量を調整 active
/context slash 文脈 文脈使用量を可視化 active
/compact slash 文脈 会話を要約して圧縮 active
/rewind slash 文脈 会話・コードを巻き戻し 追加 v2.1.191
/cd slash 文脈 作業ディレクトリ移動 追加 v2.1.169
/plan slash 計画 プランモードへ active
/code-review slash(Skill) レビュー バグ+整理をレビュー 改名 v2.1.147
/simplify slash(Skill) レビュー 整理・簡素化のみ適用 復活 v2.1.154
/security-review slash(Skill) レビュー セキュリティ観点で分析 active
/run /verify slash(Skill) 検証 アプリを起動・操作して確認 追加 v2.1.145
/deep-research slash(Workflow) 調査 出典付きで統合レポート active
/dataviz slash(Skill) 可視化 チャート設計ガイド 追加 v2.1.198
/mcp slash 拡張 MCP接続・認証・ツール確認 active
/plugin slash 拡張 プラグイン管理 active
/hooks slash 拡張 Hook設定を確認 active
/skills slash 拡張 Skill一覧 追加 v2.1.121
/config slash 設定 設定UI/key=value key=value v2.1.181
/usage/cost /stats slash 運用 コスト・上限・活動を表示 active
/vim slash 編集 (旧)vim風編集 削除 v2.1.92
/pr-comments slash Git (旧)PRコメント確認 削除 v2.1.91

全コマンドの完全版はCSVで:本文の早見表は代表例に絞っている。100個超のスラッシュコマンド全件を、カテゴリ・追加/廃止バージョン・公式ドキュメントURL付きで一覧したい場合は、付属CSV(claude-code-commands-matrix.csv)をダウンロードして表計算ソフトで開くと、フィルタ・検索しながら引ける。


よくある落とし穴 TOP10

実運用でつまずきやすい順に、一次ソースで確認できた事実ベースで並べる。

claude configはCLIから撤去され、設定は3ルートに集約:/config(セッション内・key=value)/settings.json(個人・プロジェクト直接編集)/--settings(起動時フラグ)。旧claude config get/setはv2.1.198の一覧に不在
落とし穴の代表例。`claude config get/set` はCLIから撤去され、設定は `/config`・`settings.json`・`--settings` の3ルートに集約された。
  1. claude config を探して見つからない:CLIのサブコマンドから撤去された。設定は /configsettings.json--settings へ。
  2. /vim /pr-comments が「削除済み」と出る:それぞれv2.1.92・v2.1.91で撤去。vim編集は /config、PR確認は /review/GitHub連携へ。
  3. /code-review/simplify を同じと思い込む:前者はバグ指摘、後者は整理専用。改名(v2.1.147)→復活(v2.1.154)の二段階を経て役割が分かれた。
  4. .mcp.json を置いたのにMCPが繋がらない:プロジェクトスコープは初回「⏸ 承認待ち」。承認するまで接続されない。
  5. --dangerously-skip-permissions を常用してしまう:全権限bypassは、ネット遮断済みサンドボックス限定推奨。日常運用では /permissions で許可ルールを整える。
  6. モデル/思考量が重すぎ・軽すぎ:難タスクは /effortxhigh へ、軽作業は /faston/model はセッション既定も更新する点に注意。
  7. 文脈が溢れて精度が落ちる/context で可視化し、/compact で圧縮。長時間セッションは /rewind で巻き戻せる(v2.1.191)。
  8. Skillが自動で呼ばれない/呼ばれすぎる:トリガーは description の文面次第。呼ばれ過ぎは disable-model-invocation で抑制。
  9. プラグイン/Skillを更新したのに反映されない/reload-plugins(または claude plugin update 後に再起動)が必要。Skillのディスク変更は /reload-skills
  10. ローカル版と最新ドキュメントがズレる:数日で更新される。claude --version/release-notesclaude update で追随する。

詰まったときの初動3手
claude doctor——インストールと設定の健全性を診断
claude --safe-mode(または /config 見直し)——全カスタマイズ無効で起動し、設定破損を切り分け
/release-notes——直近の変更で挙動が変わっていないかを確認


環境変数リファレンス——CLIフラグの裏側で効く設定

挙動を変えられるのはフラグや設定ファイルだけではない。環境変数でも既定を固定できる。CIのステップや、シェルの起動スクリプト(~/.zshrc など)に書いておけば、毎回フラグを付け直さずに済む。実用度の高いものを抜粋する(完全な一覧は版によって増減するため、最終的には公式ドキュメントで確認してほしい)。

環境変数 役割
ANTHROPIC_API_KEY コンソール発行のAPIキーで認証する
ANTHROPIC_MODEL 既定モデルを指定する(セッション内の /model が優先)
ANTHROPIC_BASE_URL APIエンドポイントを差し替える(社内プロキシ・ゲートウェイ経由)
CLAUDE_CODE_USE_BEDROCK / CLAUDE_CODE_USE_VERTEX Amazon Bedrock / Google Vertex AI 経由に切り替える
ANTHROPIC_BEDROCK_SERVICE_TIER Bedrockのサービス階層(default / flex / priority
CLAUDE_CODE_EFFORT_LEVEL 既定の思考量(effort)を指定する(/effort の初期値)
CLAUDE_CODE_MCP_TOOL_IDLE_TIMEOUT リモートMCPツール呼び出しのタイムアウトを調整する(第5章 MCP 参照)
MCP_CONNECTION_NONBLOCKING MCPサーバを非ブロッキングで起動し、接続待ちで固まらせない
CLAUDE_CODE_SKIP_PROMPT_HISTORY 入力プロンプトの履歴をローカルに保存しない
CLAUDE_CODE_DEBUG_LOGS_DIR デバッグログの出力先ディレクトリを指定する
SLASH_COMMAND_TOOL_CHAR_BUDGET Skillの説明文に割り当てる文字バジェットを広げる

SLASH_COMMAND_TOOL_CHAR_BUDGET は、Skillをたくさん入れた環境でClaudeが「スキルを認識してくれない」ときの処方箋。Skillの自動起動は 第3章 で見たとおり description の文面がトリガーになるが、登録Skillが増えて説明文の合計が上限(既定はコンテキストの約1%)を超えると、あふれたぶんの説明が刈り取られ、起動キーワードごと消えてしまう。この変数で上限を引き上げると、多数のSkillを積んでも自動起動が効くようになる。


2026年の差分(v2.1系)とまとめ——更新に振り回されないために

Claude Codeの「更新の速さ」を体感するために、公式Changelog(一次ソース、最新v2.1.201)で確認できた主要な変更を時系列で抜き出す。

v2.1系の主要な変更タイムライン:v2.1.147(/simplify→/code-review改名)→v2.1.154(Opus 4.8・動的ワークフロー・/simplify復活)→v2.1.197(Sonnet 5既定・1M文脈)→v2.1.198(サブエージェント既定バックグラウンド・Chrome正式)→v2.1.200(default→Manual改名)
数日おきに更新されるv2.1系の主要マイルストーン。`/release-notes` と `claude update` で追随できる。
追加・変更(Changelog準拠)
v2.1.147 /simplify/code-review に改名。バックグラウンドの固定セッション対応
v2.1.149 /usage がカテゴリ別内訳(skills/subagents/plugins/MCP)を表示
v2.1.152 /reload-skills 追加。frontmatterで disallowed-tools 指定可
v2.1.154 Opus 4.8 登場・既定がhigh effortに。動的ワークフロー導入。/simplify がcleanup専用として復活
v2.1.161 .claude/skills 配下のプラグインを自動ロード。claude plugin init 追加
v2.1.169 --safe-mode/cd 追加
v2.1.170 Claude Fable 5 登場
v2.1.172 サブエージェントが自身のサブエージェントを最大5階層まで生成可能に
v2.1.178 TeamCreate/TeamDelete ツールを撤去(暗黙のチーム化へ)
v2.1.181 /config key=value 記法を追加
v2.1.191 /rewind——/clear 前への復帰に対応
v2.1.197 Claude Sonnet 5 が既定モデルに。ネイティブ1Mトークン文脈
v2.1.198 サブエージェントが既定でバックグラウンド実行。Claude in Chrome が正式版に。/dataviz/diff/focus 追加
v2.1.199 スキルの多重起動(/skill-a /skill-b …、最大6個)
v2.1.200 default 権限モードを Manual に改名。AskUserQuestion の自動継続を既定オフに

今のClaude Codeを一言で言うと:「対話ツール」から「席を外しても回るエージェント基盤」へ寄っている。サブエージェントの既定バックグラウンド化(v2.1.198)、動的ワークフロー(v2.1.154)、claude agents によるバックグラウンド管理、/rewind での安全な巻き戻し——いずれも「人間が張り付かなくても安全に走らせる」方向の変更だ。モデル面では Opus 4.8 → Fable 5 → Sonnet 5(1M文脈で既定化)と短期間で層が厚くなった。

なお、SDKの名称も整理された。かつての「Claude Code SDK」は、コーディング以外のエージェント用途まで広がったことを受け「Claude Agent SDK」へ改称されている(Anthropic公式ブログ)。CLIのコマンド体系とは別レイヤーの話だが、検索でヒットする古い名称に戸惑わないよう補足しておく。


まとめ——「6層の地図」を持てば更新に振り回されない

Claude Codeのコマンドは多いが、CLI/スラッシュ/Skills/Plugins/MCP/Hooks の6層という地図さえ頭に入れば、新しいコマンドが増えても「これはどの層の話か」で位置づけられる。更新が速いのは弱点ではなく、/release-notesclaude update を習慣にすれば追いつける。

まずは /help で全体を眺め、/context で文脈を意識し、/code-review/simplify を使い分けるところから始めるといい。チームで使うなら /initCLAUDE.md を整え、.mcp.jsonHooks で「毎回やること」を自動化する。コマンドを実運用の設計・権限・自動化にどう落とすかは、当サイトのClaude Codeベストプラクティスガイドにまとめている。細部は必ず自分の環境の claude --version と公式ドキュメント(code.claude.com)で確認してほしい——このガイド自体、来月には数行が古くなっているはずだから。だからこそ、覚えるべきは個々のコマンドではなく「6層の地図」と「一次ソースに当たる習慣」だ。

Claude Code|2026年版・インストールからCLAUDE.md・Hooks・本番運用までの実装手引き:本記事のピラー。コマンド以外も含めたClaude Code全体の実装ガイド
Claude Skills徹底解説:本記事第3章の深掘り。SKILL.mdの書き方・自動起動の設計・配布までを詳説
MCPの仕組みガイド2026:本記事第5章の深掘り。MCPの接続方式・設定スコープ・サーバの選び方
Claude Codeベストプラクティスガイド2026:コマンドを実運用に落とす権限設計・自動化・チーム運用の指針
Gemini CLI完全ガイド:別系統のターミナルAIエージェント。Claude Codeと比較して選びたいときに

参照ソース

Commands — Claude Code Docs(組み込みコマンド/バンドルSkillの公式一覧)
Extend Claude with skills — Claude Code Docs(カスタムコマンドのSkills統合)
Interactive mode — Claude Code Docs(ショートカット・vimモード)
Connect Claude Code to tools via MCP — Claude Code Docs
Automate actions with hooks — Claude Code Docs
Create plugins — Claude Code DocsPlugin marketplaces
Subagents — Claude Code DocsSettings
Claude Code Changelog(バージョン別変更の一次ソース、最新v2.1.201)
Agent Skills(SKILL.mdオープン標準)
・Claude Code v2.1.198 ローカル実機出力(claude --helpclaude mcp --helpclaude plugin --help ほか、2026-07-05取得)

■ X配信フック候補(画像添付必須・1日3投稿以内・08時台JST)

  1. 「Claude Codeの claude config はもう無い。設定は3ルートに集約された——CLIから消えたコマンド一覧」
  2. /vim(v2.1.92廃止)、/pr-comments(v2.1.91廃止)。あなたのメモ、更新できてます?100超のコマンドを6層で整理した」
  3. /code-review/simplify は別物。改名→復活の二段階で役割が分かれた話」 → 投稿後30分以内にセルフリプで参考リンク(code.claude.com/docs/en/commands)を添える

■ ファクトチェック済みの要注意ポイント(校正者へ)

  • 「Manual権限モード」はv2.1.200の実在変更(”default”→”Manual”)。ローカルv2.1.198の –help列挙(acceptEdits/auto/bypassPermissions/default/dontAsk/plan)とは版差があるため断定表現に注意
  • モデル既定の記述はChangelog原文準拠(Opus4.8=v2.1.154 / Fable5=v2.1.170 / Sonnet5既定=v2.1.197)
  • Claude Agent SDK改称は公式ブログ由来(本文では軽く触れるに留めた)
  • MCPタイムアウト5分 / sandbox.credentials はChangelog由来の新しめの版の挙動。版差に注意

    –>