この記事ではMCPに特化して解説します。MCP(Model Context Protocol)全般は MCPサーバーの作り方2026完全ガイド をご覧ください。
Firecrawlとは — GitHub 16万スター超のAI向けWebデータAPI
Firecrawlは、WebサイトをクロールしてLLMが扱いやすいMarkdownやJSONに変換するAPIサービスだ。Y Combinatorの支援を受けたオープンソースプロジェクトで、2026-08-14時点でGitHubスター166,948・fork 9,376(本記事公開時の70,000超から約2.4倍)。ライセンスはAGPL-3.0で、直近のpushは2026-08-13と開発は活発だ。自前ホストする場合はAGPLの条件(改変版をネットワーク越しに提供する際のソース開示義務)が効く点は、商用組み込みの前に必ず確認してほしい。
従来のスクレイピングツールと異なり、JavaScript動的レンダリング後のページも正確に処理できる点が最大の強み。SPAやReactアプリのデータ抽出も問題ない。
主要な機能は4つ:
| 機能 | 説明 | 用途 |
|---|---|---|
| Scrape | 単一URLからMarkdown/JSON抽出 | ページデータ取得 |
| Crawl | サイト全体を自動巡回 | サイトマップ生成・全ページ収集 |
| Search | Web検索+結果スクレイピング | RAG・情報収集 |
| Extract | AIプロンプトで構造化データ抽出 | 商品情報・価格データ収集 |
Firecrawl MCPでCursor・Claude Codeと連携する方法
Firecrawl MCPサーバーを導入すると、CursorやClaude CodeのAIエージェントがWebページを直接読めるようになる。MCPはAnthropicが開発した標準化通信プロトコルで、AIとツール間のシームレスな連携を実現する。
「このサイトを分析して」"] --> B["AIエージェント
MCPリクエスト生成"] B --> C["Firecrawl MCP
URLクローリング"] C --> D["JS レンダリング
DOM完全キャプチャ"] D --> E["Markdown/JSON
データ返却"] E --> F["AIが分析・
コード生成"]
Cursorでのセットアップ手順(2分)
# 1. Firecrawlアカウント作成(無料・カード不要)
# https://www.firecrawl.dev/ にアクセスしてAPIキー取得
# 2. Cursorの設定ファイルを編集
# Settings → Tools & MCP → Add MCP Server
Cursorの mcp.json に以下を追加:
{
"mcpServers": {
"firecrawl": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "firecrawl-mcp"],
"env": {
"FIRECRAWL_API_KEY": "fc-your-api-key-here"
}
}
}
}
# 3. Cursorを再起動して確認
# MCP接続が成功すると、エージェントにFirecrawlツールが追加される
Claude Codeでの設定
# Claude Codeの場合はsettings.jsonに追加
claude mcp add firecrawl -- npx -y firecrawl-mcp
# 環境変数を設定
export FIRECRAWL_API_KEY="fc-your-api-key-here"
Claude Codeの使い方も参考にしてほしい。
Firecrawl APIの使い方 — 実践コード例
基本:1ページをスクレイピング
curl -X POST https://api.firecrawl.dev/v1/scrape \
-H "Authorization: Bearer $FIRECRAWL_API_KEY" \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{
"url": "https://example.com",
"formats": ["markdown", "html"],
"onlyMainContent": true
}' | jq '.data.markdown'
Python SDKでバッチスクレイピング
from firecrawl import FirecrawlApp
app = FirecrawlApp(api_key="fc-your-api-key")
# 複数URLを一括処理(batch_scrapeを推奨)
urls = [
"https://docs.example.com/getting-started",
"https://docs.example.com/api-reference",
"https://docs.example.com/pricing",
]
results = app.batch_scrape_urls(urls, params={"formats": ["markdown"]})
for result in results["data"]:
print(f"--- {result['metadata']['title']} ---")
print(result["markdown"][:500])
MCPでAIエージェントから直接呼び出す
{
"jsonrpc": "2.0",
"id": 1,
"method": "tools/call",
"params": {
"name": "firecrawl_scrape",
"arguments": {
"url": "https://example.com",
"formats": ["markdown"],
"onlyMainContent": true
}
}
}
Cursorのコンポーザーで「このサイトを分析して」と指示するだけで、AIが自動的にFirecrawl MCPを呼び出してデータを取得する。
Firecrawlの料金プラン比較
下表は2026-08-14に公式pricingページで再確認した内容である(金額は年払い時の表示)。
| プラン | 月額 | クレジット/月 | 同時リクエスト | 向いている用途 |
|---|---|---|---|---|
| Free | $0 | 1,000 | 2 | お試し・評価 |
| Hobby | $16 | 5,000 | 5 | 個人開発・副業 |
| Standard | $83 | 100,000 | 50 | 本格運用・チーム |
| Growth | $333 | 500,000 | 100 | プロダクション |
| Scale(新設) | $599 | 1,000,000 | 150 | 大規模バッチ・優先サポート |
| Enterprise | 要問合せ | カスタム | カスタム | 大規模・SLA・ゼロデータ保持 |
本記事公開時(2026年4月)からの変更点——古い数字で見積もると外れる
・Free:500 → 1,000クレジット(倍増)
・Hobby:3,000 → 5,000クレジット(同額$16のまま増量)
・Scale($599/100万クレジット/同時150)が新設され、Growth と Enterprise の間が埋まった
・Standard($83/10万)と Growth($333/50万)は据え置き
つまり動いたのは下位2プランと最上位の手前で、中核のStandard/Growthは変わっていない。個人利用の無料枠・Hobby枠が実質的に緩和された一方、大規模側は「いきなりEnterprise問合せ」ではなくScaleで段階を踏めるようになった、という読み方になる。旧記事や旧チュートリアルの「無料500クレジット」表記はもう古い。
Freeの1,000クレジットだけは、付与サイクルの解釈に注意がいる。 上表の数値は公式pricingページの「クレジット/月」列をそのまま転記したもので、Freeも同じ列に1,000と記載されている。ただし本記事の旧版は「Freeの500は生涯上限(月500ではない)」と注記していた経緯がある。有料4プランが月次であることは表記から明らかだが、Freeが月次付与に変わったのか、列の見出しに合わせて表示されているだけなのかは、pricingページの表記だけでは判別できない——Freeで継続運用を計画している場合のみ、公式ページかダッシュボードで実際の付与を確認してほしい。有料プランを検討している読者は、上表をそのまま使って問題ない。
注意点:
- 基本は1クレジット=1ページだが、JSON抽出+Enhanced Modeでは1ページ9〜10クレジット消費する場合がある
- クレジットは月をまたいで繰り越し不可
- クレジットは「ページ数」ではなく「消費単位」。上表の数字をそのまま取得可能ページ数と読むと、抽出モード次第で最大10倍ずれる
Firecrawl vs Jina Reader vs Crawl4AI — 代替ツール比較
| 比較項目 | Firecrawl | Jina Reader | Crawl4AI |
|---|---|---|---|
| タイプ | SaaS API | SaaS API | セルフホスト(OSS) |
| 料金 | $0〜333/月 | トークン従量制 | 無料(インフラ費別) |
| MCP対応 | ✅ 公式サーバーあり | ❌ | ❌ |
| JS レンダリング | ✅ | ✅ | ✅(Playwright) |
| セットアップ | APIキーのみ | URLプレフィックスのみ | Docker環境構築が必要 |
| バッチ処理 | ✅ batch_scrape対応 | ⚠️ 制限あり | ✅ |
| 構造化データ抽出 | ✅ AIプロンプトで | ⚠️ 基本的 | ✅ LiteLLM連携 |
| 向いている場面 | 本格運用・MCP連携 | プロトタイプ・手軽さ | フルコントロール |
結論: MCP連携を重視するならFirecrawl一択。手軽に試すならJina Reader。インフラを自前管理したいならCrawl4AIがおすすめ。
Firecrawl MCPの実用ユースケース
1. 競合サイト分析の自動化
# 競合サイトの構造・コンテンツを自動収集
result = app.crawl_url("https://competitor.com", params={
"limit": 50,
"scrapeOptions": {"formats": ["markdown"]},
})
# 収集データをLLMに渡して分析
for page in result["data"]:
print(f"Title: {page['metadata']['title']}")
print(f"Word count: {len(page['markdown'].split())}")
2. RAGパイプラインのデータソース
ドキュメントサイトを丸ごとクロールし、ベクトルDBに投入するパターン。RAGの基本と組み合わせると強力。
3. SEO技術監査
メタタグ・見出し構造・内部リンクを一括抽出し、技術的なSEO課題を自動検出。
2026年のFirecrawl最新アップデート
- Sparkモデル: AI抽出専用のSpark 1 Mini(コスト大幅削減)とSpark 1 Pro(複雑なマルチドメインリサーチ)をリリース
- 検索コスト大幅削減: Search機能の料金が大幅引き下げ
- Excel対応: .xlsxファイルからのデータ抽出に対応
- 同時実行制御: crawlとbatch_scrapeでリクエスト単位の最大同時実行数を指定可能に
参照ソース
- Firecrawl公式ドキュメント
- Firecrawl GitHub リポジトリ
- Firecrawl MCP Server(GitHub)
- Firecrawl料金ページ
- Cursor MCP セットアップガイド(公式)
- Crawl4AI vs Firecrawl比較(CapSolver)
この記事はAI業界の最新動向を速報でお届けする「AI Heartland ニュース」です。